「私が介護の仕事を始めるまで⑤」の続きです。
老人ホームの厨房で働いていた私でしたが、
尊敬する主任が異動してしまったこともあり、
仕事を辞めることにしました。
長い間働いていたような気持ちになっていましたが、
仕事を始めてから辞めるまで、半年しか経っていませんでした。
とても濃い半年でした。
仕事を辞めた後の私は前向きでした。
大学(通信制)の勉強もあるので、少しのんびりしてから
また仕事を探そうと思っていました。
主任は、私が仕事を辞めたことに
責任を感じているようでした。
普段、新聞やチラシを読まない人なのに
わざわざ私の為に求人広告まで手に入れて
チェックしてくれたのです。
ちょうど私も
同じ求人広告を見ていました。
見ていたけれど、介護の仕事をする気持ちには
なれませんでした。
介護の仕事は
もう諦めようと思っていました。
でも、私のことを親身になって考えてくれている主任に
とてもそんなことは言えませんでした。
主任が「大丈夫」「できる」と言ってくれたことで
私の気持ちに変化がありました。
主任が
私の背中を押してくれたのです。
電話を切った後・・・
私には
介護施設へ電話をし、
面接を受けるという選択肢しかありませんでした。
介護の資格もなければ経験もない私は
本当に不安だらけで、
無理だ・・・と思ってしまっていましたが・・・
そんなのはやってみないと分かりません。
何より、尊敬していた主任が
私の為に考えてくれたことを
無視することはできませんでした。
続きます。